人工知能(AI)は最近まで米国の成長にとって歓迎すべき追い風だった。しかし、今やその段階を超えている。AIはむしろハリケーンのような強度で経済全体に影響を及ぼしている。株式市場や企業利益、経済成長の速度と構成、貿易、さらには人々の気分――特に雇用市場に対する見方――をゆがめているのだ。AIの広範な存在は、実際に何が起きているのかを見極めることをほぼ不可能にしている。関税や対イラン戦争といった、通常であればそれ自体が「カテゴリー5」の嵐となるような出来事の影響さえも、AIが覆い隠してしまっている。AIブームは未知の領域に入っている。モルガン・スタンレーは現在、AI「ハイパースケーラー」上位5社の設備投資が今年8000億ドル(約125兆円)を超え、来年は1兆1000億ドルに達すると見込んでいる。国内総生産(GDP)比で3.3%となる来年の設備投資額は、予想される国防費を上回ることになる。
AIが歪曲する米経済の現実
AIは経済成長を実態より良く見せ、雇用市場を実態より悪く見せているため、投資バブルの崩壊はそれほど痛手にならないかもしれない
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