一部の中東諸国が世界有数の人工知能(AI)向け投資国として台頭している。その恩恵を受けている企業は用心した方がいい。そうした企業の株主もだ。サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどの中東湾岸諸国は、米マイクロソフトや米オープンAIとのデータセンタープロジェクトに巨額の資金を投じ、米エヌビディアや米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などから半導体を大量に購入している。AI分野の構想を推進するのが狙いだ。こうした国は、テック分野で外国企業に頼りきるのではなく、国内でAI産業を育成することを目指している。国家の威信をかけてアラビア語のAIモデルを自前で開発しようとする国も多い。AI投資は長年取り組んでいる経済多角化とも合致する。
湾岸諸国のAI投資、米テック大手は警戒すべき
エヌビディアなどが恩恵を受ける中東のAI投資ブームには地政学的リスクがある
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