つまり、へたに食事制限をすると、筋肉が減るだけでなく、そこに脂肪がついていくことになるのです。

 こうなると、筋肉が減って見た目がヨボヨボになるばかりか、脂肪が増えることで生活習慣病になりやすくなり、体の内側から老けてしまいます。

 50代になったら、いくらやせたくても、うかつに食事制限をすると痛い目にあいます。

「糖質制限」「脂質制限」は
肌の老化を加速させる!

 とにかく、50代になってから極端な糖質制限をすると、ロクな結果になりません。糖質が足りなくなると、エネルギーが不足して疲れやすくなったり、集中力が低下したりして、日常生活に影響が出てしまいます。

 さらに恐ろしいのは、肌のハリがなくなり、たるみをもたらしてしまうこと!

 ハリのある肌のためには、コラーゲンが重要な役割を果たしています。糖質は、コラーゲンを作るためにも必要な成分。糖質が不足すると肌の細胞もエネルギーが不足してコラーゲンを生成できなくなり、肌はハリを失ってたるんでしまうのです。

 糖質制限を経験したことがある人は、当時、確かにやせはしたけれど、肌の状態が悪くなったと感じた人もいるはずです。

 糖質制限ダイエットと並び、根強い人気があるのが、油を徹底的に排除する脂質制限ダイエットでしょう。

 確かに、油は1gで9kcal、大さじ1杯で120~125kcalもあるため、油ものを避けるとカロリーをかなり減らすことができます。

 しかし脂質は、炭水化物、たんぱく質と並び、三大栄養素に挙げられている重要な成分です。ホルモンや細胞膜の材料になるため、極端に減らしてしまうと、体が内側から老け込んでしまいます。

 脂質は、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなど、油に溶ける脂溶性ビタミンの吸収も助けるため、極端な脂質制限をしてしまうと、ビタミン不足で肌や粘膜が荒れ、肌ツヤも悪くなり、老け見えの原因になってしまうのです。