なぜ一流の人は「人に会う時間」を最優先するのか?
唐沢寿明・鈴木保奈美の共演
で話題となったドラマ『プライベートバンカー』(テレビ朝日系)で監修者を務めた元国税専門官の著者。経済的に恵まれない母子家庭に育ち、高校・大学は奨学金を借りて卒業。そのため、1000万円に迫る“奨学金という名の借金”を背負うことになった。そこで、郷里に母を残して上京、東京国税局の国税専門官となった。配属を希望したのは、相続税調査部門。「どうすればお金に悩まされずに済むのだろう?」と考え「富裕層のことを知れば、なにかしらの答えを得られるのではないか?」と思い至ったからだ。国税職員のなかでも富裕層が相手となる相続税を担当するのは、たった1割ほど。情報が表に出てくることはほとんどない。10年ほど携わった相続税調査で、日本トップクラスの“富裕層のリアル”に触れた『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)の著者が、富裕層に学んだ一生お金に困らない29の習慣を初公開する!
※本稿は、『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【国税OBが明かす】“入会金300万円超”の一流が集う世界とは?Photo: Adobe Stock

一流の人々が集う「高級会員制クラブ」の世界

世のなかには高級会員制クラブがいくつか存在します。

私は過去に、国際的なビジネスを手がける実業家に取材した縁で、都内のある高級会員制クラブに招待してもらったことがありました。

都会の喧騒を忘れる“別世界”

そのクラブは都会の喧噪を感じさせない静かな場所にあり、内部にはレストランや広いロビー、プール、パーティー会場、図書館、スポーツジム、ボウリング場など、さまざまな高級感のある施設がありました。

そこでは英語も飛び交い、富裕層とみられる人たちが談笑をしていました。キングスペースのような雰囲気ではなく、独特のゆったりとした空気が流れていたのが印象深かったです。

入会には推薦と高額費用が必要

後から聞いた話では、そのクラブを利用するためには、会員からの推薦を受けたうえで、300万円を超える入会金を払わなければならないそうです。

さらに毎月の会費がかかるので、一般の会社員や公務員が簡単に利用できるものではありません。

高額でも“リターン”がある理由

今は月額1万円ほどで利用できるワークスペースが少なくないなか、どうして高級社交クラブを利用する人がいるのか不思議に思わなくもありませんが、それはやはり、かけた金額以上のリターンが見込めるからなのでしょう。

高級社交クラブは限られた人しか利用できない場所ですから、利用者同士が気軽につながることができ大きなビジネスにつなげやすくなります。

このように見えない価値にもしっかりお金を使うことが、富裕層の共通点なのです。

世界的な人脈を築いた人物の“マイルール”

このクラブに私をご招待してくださったのは、毎年数千人単位で人脈を増やしマザー・テレサやイギリス王室の人とも会ったことがあるという人物です。

その方が“マイルール”にしているのが、会食に行ったらできるだけ参加者全員と言葉を交わすということでした。

さらにはおみやげとして、自分がもつ有益な情報を分けることで信頼してもらい、人間関係を広げられているそうです。

富裕層が人脈を大切にする理由

このように富裕層が積極的に人とのつながりを増やし、その関係性を大切にするのは、自分自身の成長のためには不可欠と考えているからなのでしょう。

また、他者への貢献心も強いのだと思います。私は、どちらかというと内気なタイプで人見知りなほうですが、富裕層を見習って私なりに人とのつながりを重視しています。

人とのつながりが仕事を生み出す

これは独立をして強く感じていることですが、人間関係から仕事が生まれて発展していきます。

人の期待に応えて可能な限りの価値を提供することが、仕事の本質だと思います。

富裕層を富裕層たらしめている人間関係への投資を怠らない習慣を、私たちも真似すべきでしょう。