経済的に恵まれない母子家庭に育ち、高校・大学は奨学金を借りて卒業。そのため、1000万円に迫る“奨学金という名の借金”を背負うことになった。そこで、郷里に母を残して上京、東京国税局の国税専門官となった。配属を希望したのは、相続税調査部門。「どうすればお金に悩まされずに済むのだろう?」と考え「富裕層のことを知れば、なにかしらの答えを得られるのではないか?」と思い至ったからだった。国税職員のなかでも富裕層が相手となる相続税を担当するのは、たった1割ほど。情報が表に出てくることはほとんどない。10年ほど携わった相続税調査で、日本トップクラスの“富裕層のリアル”に触れた『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)の著者が、富裕層に学んだ一生お金に困らない29の習慣を初公開する!
日本トップクラスの富裕層のリアル
【前回】からの続き 相続税調査の対象となるのは、日本のなかでも、ごくひと握りの人に限られています。現在は税制改正を受けて、日本人の年間死亡者の約10%が相続税の申告をしていますが、私が税務調査をしていた頃は約4%にとどまっていました。
しかも、相続税を申告したすべての人が税務調査の対象となるわけではありません。基本的には、財産が多い人ほど調査対象となる可能性が高く、その意味で私は日本のトップクラスの富裕層の“リアル”を知ることができたと思っています。
税務職員が見た“富裕層の共通点”
そうした気づきを、私が運営しているYouTubeチャンネル『フリーランスの生活防衛チャンネル』で「【お金のリアル】税務職員が見た、富裕層の共通点(投資・仕事・生活)」というタイトルで公開しました。
私のチャンネルでは、普段はフリーランスの方々に向けての情報を発信しています。たとえば節税や確定申告、補助金などの情報を扱っているのですが、あるときふと、「お金持ちのリアルな姿について話してみよう」と思い立ったのです。
動画を公開した後の反響は、驚くばかりでした。過去の動画の数百倍のペースで急速に視聴回数が伸びていき、フリーランスの方々だけでなく、さまざまな立場の方に見ていただいたようです。その動画を見たダイヤモンド社の編集者から連絡をもらい、本書の出版に至りました。【次回に続く】
※本稿は、『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。