ムダ遣いはしないけれどお金をかけること
唐沢寿明・鈴木保奈美の共演で話題となったドラマ『プライベートバンカー』(テレビ朝日系)で監修者を務めた元国税専門官の著者。経済的に恵まれない母子家庭に育ち、高校・大学は奨学金を借りて卒業。そのため、1000万円に迫る“奨学金という名の借金”を背負うことになった。そこで、郷里に母を残して上京、東京国税局の国税専門官となった。配属を希望したのは、相続税調査部門。「どうすればお金に悩まされずに済むのだろう?」と考え「富裕層のことを知れば、なにかしらの答えを得られるのではないか?」と思い至ったからだ。国税職員のなかでも富裕層が相手となる相続税を担当するのは、たった1割ほど。情報が表に出てくることはほとんどない。10年ほど携わった相続税調査で、日本トップクラスの“富裕層のリアル”に触れた『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)の著者が、富裕層に学んだ一生お金に困らない29の習慣を初公開する!
※本稿は、『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

富裕層の自宅でよく見かける「ある存在」
富裕層の共通点とまでいえるかはわかりませんが、相続税調査で富裕層の自宅にうかがったとき、ペットを目にすることが多かったです。
犬や猫、鳥などさまざまなペットを見ましたが、とくに大型犬を飼う富裕層が多いという印象があります。
私たちが自宅にあがると、「ワンワン!」と大きな鳴き声をあげられたことがありますが、もしかするとご主人を不審者から守ろうとしていたのかもしれません。
ペットを飼うことができる「経済的余裕」
ペットを飼う富裕層が多いのは、まずは十分なお金があることが理由として考えられます。
一般社団法人ペットフード協会の調査によると、犬を飼う場合は生涯で245万円ほど、猫の場合は154万円ほどのお金がかかるそうです。
無駄な支出を徹底して避ける富裕層が、けっこうなお金をかけて犬や猫などのペットを飼うのは、なんといっても生活の喜びのためだと考えられます。
相続人との雑談で見えてきた「ペットの効能」
相続税調査の場では、富裕層である相続人と雑談をすることもあるのですが、やはりペットの話題は広がります。
あるとき、大型の室内犬を飼っている相続人に話を聞くと、犬の散歩のおかげで規則正しく健康的な生活を維持できるとのことでした。
また、ペットが怪我をしないように、部屋をきれいに片づける習慣にもつながるようです。
ストレス社会における「ペットの力」
米国心臓学会の研究によると、ペットを飼うことはストレス軽減にも役立つとのこと。
ストレスは心臓病や脳疾患などの原因になりかねないので、ペットがこうした危険から身を守ってくれているといえます。
私が実践している「心を整える習慣」
私自身はペットを飼っていないのですが、心を整えるためにやっていることがあります。その1つが、毎朝3ページほど、心に浮かんでくることを書きとめるというルーティンです。
これは作家のジュリア・キャメロン氏が提唱した「モーニングページ」という手法ですが、さらに仕事の合間には数分間の瞑想をしています。
ペットや瞑想がもたらす「生産性の向上」
ストレス社会に生きる私たちは、積極的に心を整える手法をとり入れる必要があります。
ペットを愛めでたり瞑想したりすることによって、より生産性高く日々を過ごすことができると私は考えています。