日本製鉄は米鉄鋼大手USスチールの買収を完了した。両社が18日発表した。日鉄が数日前に米トランプ政権と国家安全保障協定を締結したことで、買収実現への道が開かれていた。日鉄は協定に基づき、向こう3年間でUSスチールの米国内事業に約110億ドル(約1兆5900億円)を投資。10万人分余りの雇用を保護・創出する見込みだ。投資対象はペンシルベニア、インディアナ、アーカンソー、ミネソタ、アラバマの各州にあるUSスチールの製造拠点となる。ドナルド・トランプ大統領はこの買収案件を「パートナーシップ」と表現している。USスチールは米国法人として存続し、本社をペンシルベニア州ピッツバーグに維持する。日鉄の橋本英二・代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)は「大規模投資、先進技術の導入、そして両社の経営陣と社員一人ひとりのたゆまぬ努力により、世界一の鉄鋼メーカーとしての地位を確かなもの」にすると述べた。