
「最近の若手は何を考えているのかわからない……」いつの時代も、そう嘆く上司がいます。『若手はどう言えば動くのか?』(日経BP)の著者が、若手とのコミュニケーションのコツを具体的に解説する。(SmileWords代表 ひきたよしあき)
どうすれば若手は心を開いてくれるのか?
コミュニケーションのコツを押さえよう
民俗学者の柳田國男氏はイギリスの老教授から聞いた話として、4000年も前のエジプトの遺跡に「最近の若者は……」といった内容が記されていたと書いています。
コミュニケーション・ギャップは、人類永遠の悩み。しかし、パンデミックの影響、リモートワークの日常化、ネットや生成AIの変化、度重なる法改正などによる価値観の変化によって、この問題はかつて経験したことがないほど深刻になっているようです。
全国の企業団体や学校で、コミュニケーションについて語っている私のもとには、「若手はどう言えば動くのか?」という上司の悩みが多数寄せられています。
今回はこうした現場の声を踏まえて、多くの上司が心がけていること、成功した事例などを参考に、みなさんにヒントになるコミュニケーションのコツをご紹介していきたいと思います。
内定後にすぐ転職サイトに登録……
そんな若手がいつのまにか定着する伝え方
先日、誰もが羨む大企業に内定した学生が、こんなことを言っていました。
「やっと行く企業が決まったので、転職サイトに登録できました」
信じられないかもしれませんが、今の学生にとって、これは常識です。