学歴以外に大事なものはあるじゃないか!
――なるほど。ただ、「学歴」だけで判断しなくともいいのではないかと思うのですが、その点はいかがですか。
びーやま:僕もそう思いますが、冷静に考えると学歴くらいしか同じ基準で見られるものがないんですよね。
たとえば、「頑張ったこと」を書類上で比べようとしたときに、「大学の部活で全国大会出場」と「留学先の大学で優秀賞」だったらどちらが頑張った学生だと言えるでしょうか。
どちらも頑張っていると言えますし、その判断は人それぞれですから、かなり運の要素が強いですよね。
ですが、学歴だけは大卒を条件にしている以上、同じ条件で判断することができます。そうなれば、偏差値をはじめある程度の能力を比較できますから大事な指標として機能しているのだと感じます。
ただ、学歴がなくとも、書類上でわかりやすい経歴があればおそらく最初の学歴フィルターは突破できると思います。
たとえば、「TOEIC900点」「英検1級」の2つを所持していたとすれば、ずば抜けた英語力があることはわかりますから、大学名の壁は突破できると思います。というよりも、大学名以上の魅力を企業は感じるでしょう。
これは、「部活で優勝」などではなく、世間的に比較が容易なものであることが必須ですが、ちゃんと学歴以外での道も残されているということです。
――理解できました。ただ、コミュニケーション能力をはじめ、そういったもので可視化できない能力もあるとは思うのですが、その点はいかがでしょうか。
びーやま:それは非常に大事な能力ですよね。仕事をするうえでは学歴以上に大事かもしれません。
ただ、書類上ではそれを判断するのはむずかしいため、面接時にコミュニケーション能力などを判断するのだと思います。
加えて、コミュニケーション能力というのは何も「おしゃべり上手」を指すわけではなく、論理的に物事を考えて会話できるかだと思うので、その点では、高学歴の人の方がそういった能力も高いのかもしれないとも思います。