もし予算だけを考えれば、映画「ウェイ・オブ・ザ・ウォリアー・キッド」は、米ジョージア州アトランタやカナダ、オーストラリア、英国で撮影されていただろう。米海軍特殊部隊(SEAL)の元隊員がいじめに遭うおいを訓練し、成長させる物語だ。この作品のプロデューサー、ベン・エバラード氏(41)が人気俳優クリス・プラット氏に脚本を見せたところ、彼は出演を快諾したものの条件を一つ出したという。「撮影はロサンゼルスでお願いしたい。妻が妊娠中なんだ」エバラード氏は自身の第二の故郷であるロサンゼルスにとってこれは勝利でもあり、警告でもあると受け止めた。純粋な経済的観点に立つと、別の場所での撮影が好まれるようになっている。ロサンゼルスを選ぶとすれば、妊娠中の妻を持つスターのように特殊な事情を抱えている場合が多い。エバラード氏は自身がプロデュースした映画7本のうち5本をロサンゼルスで製作した。うち3本はスターの家庭の事情によるものだった。
ハリウッドの基幹産業はハリウッドを去るのか
中核的な雇用がよそに移転しているのは、ロサンゼルスでもニューヨークやシリコンバレーでも同様だ
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