日本の昔ながらの雇用制度は崩壊し、アメリカ型のジョブ型雇用がついに日本でも始まる。弁護士で国際経営コンサルタントの植田統氏の新著『2040年「仕事とキャリア」年表』からの抜粋で、日本でも今後浸透していくであろうジョブ型雇用とはどういったシステムかを解説していく。今回は、アメリカで採用されているジョブ型雇用の実際の仕組みについて。
ついに日本でも始まる
アメリカの「ジョブ型雇用」とは?
今後の日本を占ううえで、大きな指針となるのが、アメリカの「ジョブ型雇用」です。アメリカでは、日本のように新卒一括採用はありません。通年で、ポストに空きがあれば、一般公募か社内公募によって労働者を採用します。
ジョブ型雇用で重視されるのは、雇用主が請け負ってほしいジョブに見合うだけの「経験、スキル」です。
企業から不要と見なされれば容赦なく解雇されるため、労働者は自分の力でキャリアを形成することが求められます。「転職は当たり前」の世界です。
能力がある人は、転職を繰り返して、給与やスキルをどんどん上げていきます。
「富める者」と「富めない者」の差が明確になる雇用制度、それがジョブ型雇用と言えるかもしれません。