例えば、中居さんのトラブルをめぐって、第三者委員会が認定した「性暴力」を受けたというフジの女性アナウンサーは、中居さんから自宅に誘われた際に本当は断りたかったが、多くの番組MCを務めて、フジ経営幹部とも親しい中居さんの誘いを断ったら仕事に支障が出るかもしれないと考えて嫌々、中居さんの自宅に行っている。
また、山口さんも同様だ。なぜ女子高生タレント2名が、泥酔した山口さんの自宅に行ったのかというと、山口さんが単なる番組出演者という立場でキャスティングなどにも口を出せるほどの影響力を持っていたからだ。女子高生タレントたちもフジの女子アナと同じく、「断ったら仕事を失うかも」という不安から嫌々、山口さんの自宅に足を運んだのである。
これは猥褻な画像を送ったと報じられている国分さんや、女性アナウンサーにセクハラをした田原さんにも当てはまる。
なぜ彼らがそんなことをしたのかというと、自分はこの世界でそれなりの立場があるという自負があるからだ。無名のタレントが同じことをすればすぐに干されてしまうだろう。
そして最後の《「若さ」への異常な執着》というのは、旧ジャニーズ事務所の根幹に関わるところだ。ジャニー喜多川氏が小児性愛者であることは今更説明の必要はない。被害者の多くは10代前半だ。
この年代にジャニー氏が非常に強いこだわりをもっていたというのは、山口さんが高校2年生のとき、事務所の入所審査でジャニー氏と初めて会った時の発言からも伺える。
「高校2年生…YOU、おじさんだね。来週から来て」(NEWSポストセブン 2019年9月1日)
もちろん、これが性的魅力を感じないという意味だったのかどうかは定かではないが、ジャニー氏にとっての「若さ」は10代後半ではないということは間違いない。
こういう「若さ」に対する異常なまでの執着も、ジャニーズおじさんたちに引き継がれてしまっているかもしれない。
中居さんのトラブルをめぐって、第三者委員会が「性暴力」を認定した被害者は20代。中居さんに比べるとかなり年下だ。第三者委員会の調査報告書からも、中居さんはこの女性アナを「異性」として見ていたことが読み取れる。