ジャニー喜多川氏による性加害の補償業務を担うSMILE-UP.の「現時点までの被害補償の状況(2025/6/13)とお願い」によれば、6月13日時点で1027名から被害補償の申告があり、うち567名に補償内容を通知している。かつてジャニー氏を師と仰いでいたSMILE-UP.代表取締役の東山紀之氏が評したように「鬼畜の所業」以外の何物でもない。
そんな「日本芸能史上最悪の性犯罪者」ともいうべきジャニー氏を、芸能事務所の社長としてだけではなく、「父」のように慕ってきたのが今、セクハラや性暴力が指摘される旧ジャニーズおじさんたちだ。
彼らは10代の頃から合宿所生活で、ジャニー氏と寝食を共にしてきた。多感な少年たちが、自分を芸能界という未知の世界へと導き、生きる術を叩き込んでくれる「頼れる大人」にまったく影響を受けないわけがない。実際、ジャニー氏は所属タレントたちを「子ども」、自身を「親」と呼んでいた。
読者の皆さんも身に覚えがあるだろうが、子どもというのは成長して大人になると、自分の親に似てくるものだ。「その話し方とか、食べ方とかお父さんと似てきたね」などということが家族の中でもよく語られるはずだ。
それと同じことが旧ジャニーズおじさんにも起きた恐れがある。つまり、ジャニー氏と少年時代から長い時間を一緒に過ごし、その背中から多くのことを学んでいるうちに知らず知らずのうちに、ジャニー氏の「心の闇」まで似通ってしまった。そのせいで性的トラブルを引き起こしてしまっているのではないか、というのだ。
「ジャニおじ」がジャニー喜多川から
受け継いだ「3つの悪癖」
「じゃあ性加害者に育てられた人はみんな性加害者になるのかよ、バカも休み休みに言え」と失笑が多く寄せられるだろうが、被害者たちの声から読み解くジャニー氏の「性癖」や「行動原理」がジャニーズおじさんたちと重なるということを知れば笑ってもいられない。例えば以下の3つだ。
1.「裸」をエンタメとして楽しむノリ
2.「立場」を用いたグルーミング
3.「若さ」への異常な執着