ジャニおじの不幸…カン違いを生む「たった1つの要因」

中居正広、国分太一、田原俊彦…不祥事を起こす「ジャニーズおじさん」のたった1つの共通点田原俊彦 Photo:JIJI

 読者のなかには「私はハラスメントをしないように気を使っている」と胸を張る人もいるかもしれないが、デロイトトーマツグループの「デロイトZ・ミレニアル世代年次調査2023」によれば、「日本のZ世代のハラスメント被害の内容」は、職場におけるセクハラ(13%)、性別に関する発言(11%)を抑え、攻撃的なメール(18%)が1位だった。あなたは部下や後輩へのメールの文面にまで気を使っているだろうか。

 結局は相手が「不快」と訴えれば、それはハラスメントになってしまう。

 上司だけでなく部下にも細心の注意とケアを要することで、最近では「管理職は罰ゲーム」と言われるが、社会というゲームのルールが変わったのだから、どうしようもないことだ。リスクヘッジという意味でも、普段から部下や立場の弱い人たちに丁寧に接することが、ビジネスマンにとっても重要だろう。

「ジャニーズハラスメントおじさん」たちの不幸は、下手に偉くなり、年を重ねるなかで、注意をしてくれる人が周囲に誰もいなくなってしまったことにある。芸能界に限らず、一般社会でも起こり得るシチュエーションだ。

 田原が不祥事を起こした時、ドラマ『教師びんびん物語』で後輩役を務めていた俳優の野村宏伸はSNSで「何やってんですか〜⁈せんぱい〜!今時、女子アナにそんな事しちゃ駄目ですよ〜!!時代もかわっていいオッサンが、そんな事してたら駄目でしょー!」と投稿したが、これは中居や国分にも言えることだろう。

 SMAP、TOKIOといった国民的アイドルグループ出身のタレントがいなくなっても、変わらずテレビは放送され、そのポジションにはいつの間にか別の人間が座っている。

 これを芸能界の厳しさと表現する人もいるが、ビジネスの世界も同様だ。どんなにエリートだろうが、上の地位についていようが、問題を起こせば追放される。代わりはいくらでもいるのだ。

 襟を正して、謙虚に生きる。昭和、平成を生きてきた人間には窮屈に感じるかもしれないが、令和の今、それこそが最善手なのである。