
組織がエクセレントなチームに生まれ変わるには、あなたが全力で行動を起こさないと始まりません――ベストセラー『スラムダンク勝利学』の著者が、オセロゲームの戦略を例に挙げ、チーム変革への道を解説する。本稿は、辻秀一『チームワークの大原則「あなたが主役」で組織が変わる』(WAVE出版)の一部を抜粋・編集したものです。
組織における
「2-6-2の法則」とは?
組織では通常、新しい変革のアイディアやプロジェクトが持ち込まれると、「2-6-2の法則」(編集部注/組織や集団において、パフォーマンスの良い人が2割、中程度の人が6割、パフォーマンスが低い人が2割に分かれるという経験則)に従う傾向があります。初期変革メンバーとなって組織の新しい風土に向けてコミットして中核となる人材は2-6-2の20パーセントということです。
一方で、新しいことに反対し、保守的な姿勢で変革を疎外しようとする人たちも20パーセント存在します。残りの60パーセントは、多くの人がそれでよいと思えばその方向に迎合する、大多数の層です。
多くの場合、組織改革において問題視されるのは、「変革を望まない20パーセント」で、この層をどう変えるかに注力し、泥沼にはまってエネルギーを浪費してしまいます。
この20パーセントは変えられないことが多く、仮にこの人たちを辞めさせて変革しようとしても、残りの人たちが新たな「変革を望まない20パーセント」を形成します。
こうしたことを繰り返していては、組織に人がいなくなってしまうリスクがあり、持続的な変革にはつながりません。