「最高のチーム」が実践する、メンバーの心の距離がグッと縮まる「意外な質問」とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

ビジネスにおける「素晴らしいチーム」を築くにはどうすればいいのか?必要な要素の1つが目標や戦略の「共有」だが、そこでさらに重要になるのは、価値観の違う者同士のコミュニケーションだ。重視すべきは「同意」より「理解」。最高のチームづくりの道標(みちしるべ)を専門家が説く。本稿は、辻秀一『チームワークの大原則「あなたが主役」で組織が変わる』(WAVE出版)の一部を抜粋・編集したものです。

「認知的な共有」と
「非認知的な共有」

「何を共有していかなければならないのか」を考えてみましょう。共有は、大きく分けて、「認知的な内容の共有」と「非認知的な内容の共有」に分けられます

 認知的な内容とは、「定量的で客観的な事柄」です。代表的な例としては、目標の共有や進捗の共有が挙げられます。その他にも、情報、状況、結果、出来事、戦略、To Do リスト、ルールなどがあります。

 これらは企業内の朝の進捗会議やミーティングなどで頻繁に行われ、ビデオ通話やチャットなど、デジタルツールを活用するケースも増えています。

 認知的な共有はデジタルコミュニケーションでも可能です。しかし、非認知的な人の内面にある「感覚的かつ定性的な事柄の共有」は、デジタルツールを介していては簡単には実現できません。このような共有には、実際に顔を合わせたリアルなコミュニケーションが欠かせないのです。

 それでは、非認知的共有の内容とは、具体的にどのようなものが当てはまるのでしょうか?例えば、今の感情、好きなこと、目的、思い、役職ではなく役割、ありたい姿などがあります。

 例えばみなさんは、一緒に働いたり活動したりする仲間の好きな食べ物を知っていますか?