
ビジネスにおける「チームワーク」のすべては、スポーツのチームから学べる――。「チーム」は友達や仲良しで出来上がっている組織ではない。チームづくりはリーダーの役割ではなく、一人一人の個人の自立性と主体性、そしてそこから生まれるコミュニケーションの力の賜物だ。本稿は、辻秀一『チームワークの大原則「あなたが主役」で組織が変わる』(WAVE出版)の一部を抜粋・編集したものです。
「素晴らしいチーム」に
欠かせない要素とは
素晴らしいエクセレントなチームには、個人・全体・関係の構成要素それぞれに大切なキーワードがあります。
まず、個人に必要なキーワードは「自立性」や「主体性」です。自立した主体性のある個人がいなければチームは機能しません。
団体であれば自立性や主体性はそれほど重要視されませんが、チームには個人の数をはるかに超える関係性が存在しているため、その関係性の質に責任を持つ「自立性」や「主体性」がチームの一員として大切になるのです。
次に、全体性で大切なキーワードは、「共有」です。全体で共有のレベルを上げなければ、決して素晴らしいチームにはならないでしょう。
共有するためには、主体的な個人が積極的にコミュニケーションをしていかなければなりません。当たり前ですが、コミュニケーションなくしてチームワークなしです。
そして、最後は「関係性」についてです。人と人との関係において、チームでは何が大切なのでしょうか?
チームの構成要因として、個人の何倍も影響してくるのが関係の質、そして中でも関係になくてはならないのが個人の間に存在する「信頼」です。