カスハラ王と交わした
来店時に守るべき約束
相手を追い詰めるときです。役員、店長に目配せをして、たたみかけます。
「今井さんのお住まいも分かっております。もし引っ越していれば、警察から行政にお願いし引っ越し先を確かめます」
相手は観念し、黙っています。

「私は、あなたと約束をしたい。今後当店への出入りはやめてください。書籍売り場だけで結構です。書籍売り場の前は通路の通行だけにしてください。もし、ご購入したいモノがあるならば、私かこちらの役員が対応をさせていただきます。よろしいでしょうか。当店にとって大事なお客様を罪人にはしたくありませんので、3年間くらいは我慢してください。ただし、記録はすべて残しておき、近在の警察にコピーを渡します」
相手はうなだれたまま、応接室の出口に向かいました。その外には、2名の書籍販売員がいて見送りました。私と役員は「これで収まるでしょう」と言い、遅くなった食事に向かいました。それ以降、全く来店しなくなりました。店の近くには、大通りを1つ挟んで、書籍の専門店ビルがあります。今頃そちらに行っているのでしょうか。
業界は狭く、そこの幹部も同系列から分かれた旧知の方ばかりです。カスハラをすると、内容をよく知った社員が対応することでしょう。