ドローン(無人機)が橋の下をくぐり抜け、コンクリート製の橋脚の内側にある台の上で休む人型の物体に近づいていった。ウクライナ軍の操縦士は、赤い毛布にくるまって眠るロシア兵をカメラ越しに確認した。この兵士は、すぐそばでブンブンと音を立てる殺人機械に気付いていないようだった。このロシア兵を殺害した6月の待ち伏せ攻撃は、操縦士が分厚いコンクリート越しでも直接操縦できる光ファイバーケーブルによって可能となった。このような巧妙な攻撃がウクライナ東部全域で行われている。ウクライナは、極細で汎用(はんよう)性の高いワイヤで操縦される新世代の4枚羽ドローン(クアッドコプター)を使用し、ロシアの執拗(しつよう)な進撃を阻止しようとしている。