人と比べるからつらくなる。
自分だけの評価基準を

「俺は何をやっているのか?」。彼は突然引っ越しを決めた。50キロ離れた神奈川県藤沢市に家族ごと引っ越したのである。

 高級レストランではなく新鮮な魚介類で食卓を囲み、そこに仲間がワイワイ集まる暮らし。20坪の小さな住宅に数千万円のローンを払うのではなく、60坪の広々とした家にお金を払う。週末には友達家族が泊まりにくる楽しさ。ガソリンの燃費が悪く、修理代もかさむ外車ではなくエコカーに乗るスマートさ。1日2万円かかるゴルフではなく、タダで打ち寄せる波と戯れるサーフィンライフ。

 彼の中から「経済的象徴における競争」が消えたのである。その結果、以前のような仕事場での一喜一憂が緩和され、安定した精神状態で仕事と向き合えるようになった。仕事中のイライラも減り、同僚や部下からも親しみやすい物腰となっていった。

職場での人間関係も良好になり、数字以外の部分での評価もされるようになっていった。職場での「空まわり感」も緩和され、今では溌剌と仕事に向き合っている。

 古代ローマの哲学者、セネカは次のような言葉を残している。
『私たちは自分のものを他と比べることなく楽しみたい。他人がより幸福であるということに苦しめられるならば、人は決して幸福ではあり得ない』

(次回掲載は未定です)


◆ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ◆

『折れない自信をつくる48の習慣』
全国書店で売れてます!

年収800万の高学歴ビジネスマンを襲った<br />「出世競争」による悲劇 知識でも、ノウハウでもなく、大切なのは「自信」。

 19歳で起業。成功と失敗を繰り返し、2回目の脱サラ後、32歳で5000万円の借金を背負うことに。どん底状態から、人生を大逆転させた行動力の秘密とは何か?

 根拠がなくても、実績がなくても、やる気を生み、恐怖心を消し去る「強い心」のつくり方

46判並製、224頁、定価(本体1300円+税)

ご購入はこちら! [Amazon.co.jp] [紀伊國屋BookWeb] [楽天ブックス]