
子育ての最中にいると、毎日の家事に忙殺されてしまう人が多いでしょう。9歳と7歳と4歳を育てる大阪在住のイラストレーターのむぴーさんもその一人ですが、家族みんなで過ごせる時間は残り少ないことに気がつきました。そこで、“今すぐやりたい”家族で楽しめる99のアイデアリストを作りました。今回はそのリストの中から、「お話しドライブ」を紹介するほか、むぴーさんに制作の裏側を聞きました。※本稿は、『今すぐ家族でやりたい 休日を楽しむ 99のリスト』(むぴー著)の一部を抜粋・編集したものです。
母ひとり、子ひとりでドライブしたら、時間の尊さに気づいた
子どもに楽しい時間を提供したいと思うばかりに、親は何をしたらいいのか迷ったり、アイデアが浮かばなかったりするものです。9歳と7歳と4歳を育てる大阪在住のマンガ家・イラストレーターのむぴーさんは、そんな悩みを解決すべく『今すぐ家族でやりたい休日を楽しむ99のリスト』を作りました。どんな思いで描いたのか、そしていざ実践した感想などを聞きました。
――『今すぐ家族でやりたい休日を楽しむ99のリスト』の中で、最も印象的だった「やりたいこと」は何ですか?
一番を決めるのは難しいのですが、子どもの出生体重をお米で再現するのはすごく良かったです。子ども達は自分が生まれた時の重さを実際に抱いて「こんなに重かったんだ!」と驚いていました。お米の脱力具合が新生児のそれとそっくりだったので、当時の感覚を思い出して感慨深かったです。
あとはお話しドライブも印象に残っています。なんてことない、話すだけのドライブだったのですが、レポマンガを描きながら「私はなんて特別な日々を過ごしているんだろう」と思いました。
3人の子どもに囲まれていると、普段はゆっくり1人の話を聞く機会は全然ありません。なので、ドライブしながら子どもの発言をひとつひとつ心に留めて聞くことができて「この子こんなにマイペースで面白い話ばっかりするんだな」と新たな発見がありました。
――リストでやってみた結果、ずっと継続してやっているものなどはありますか?
「1000円の使い道選手権」は、ずっと子ども達にまたやりたいまたやりたいと言われています。とても楽しかったようです。あとは「本日のシェフ」で目玉焼きを作ったのですが、それ以来ちょこちょこ子どもたちが1人で目玉焼きを作ってくれるようになりました。
――「やりたいこと」をやっている時に、家族の誰かの気が乗らなくなった時や自分のテンションが下がる…などということはなかったですか?また、そういう場合の対処法などアドバイスがあれば、いただきたいです。
あります!その場合は無理しなくてもいいんじゃないかと思っています。
「活動をすること」がメインなのではなく、「楽しむこと」がメインなので。やりたくない人がいるなら、その人は無理に参加しなくてもいいと思います。初めは参加していなくても他の人がやっているのを見て「やっぱりやってみたい!」となることも多いです。
活動はあくまで「楽しい思い出を作るための手段」で、目的ではありません。
――「やりたいこと」をやった結果、家族に変化はありましたか?またご自身の心境の変化はありますか?
子ども達の「楽しいことの選択肢」が増えたなと思います。あくまでもうちの子のケースですが、楽しいことというとゲームや読書、お絵かき、おもちゃ遊び、公園に行く…など、両手で収まるくらいの選択肢の中から考える感じだったんですが、一度別の楽しい活動をしてみるとそれも楽しいことの選択肢として増える印象がありました。
――ありがとうございました。
(聞き手/ダイヤモンド・ライフ編集部 宝金奏恵)

