「馬鹿にする人」はなぜ気づけない?“自分を守るために人を見下す”という心理
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相手を馬鹿にする人は「馬鹿」である
「馬鹿にされたら、馬鹿にする相手のほうが馬鹿だと思いなさい」というのが今日のテーマです。これは本当にその通りだと感じています。
私は医師という立場でありながら、いろんなところで講演する機会をいただいています。先方からの依頼で呼ばれる場合は、私のことを尊重してくださり、大変ありがたく感じています。
しかし、時にはしがらみで呼ばれることもあります。知人の紹介などですが、ある会社に呼ばれてお話したとき、最初の担当者は熱意があったのに、途中で担当者がかわり、やる気のない適当な対応をされたことがありました。
そのとき、「ああ、馬鹿にされているな」と感じたことがあったのです。
「色物扱い」をされた経験
なんとなく「色物」として馬鹿にされており、「とりあえず仕方ないからここで話させてやる」といった態度を感じました。
そのとき、私は「この会社の社風なのだろうな」と思いました。なんとなく派閥がありそうで、ウェットな雰囲気で、それぞれが固まっているように見えたのです。
講演会が始まる前の様子を見ていても、あまり良い雰囲気ではありませんでした。その中で、私に対する見方も、やはりそのような感じなのかなと感じていました。
相手の無礼さに引きずられないために
以前であれば、このような経験をすると、かなり引きずってしまっていました。しかし、今はあまり引きずりません。
なぜなら、相手の行為は単に無礼だからです。無礼な人のことを考えていても仕方ありません。
社会人として、どのレベルなのかを考えれば、気にする必要も、恨む必要も、怒る必要もありません。もう二度とこの場所には来ないだろう、という程度の認識で良いのです。
「人を馬鹿にする人」の心理
このような特別な経験でなくても、人を馬鹿にしてくる人はいるかもしれません。しかし、基本的に人を馬鹿にする人は、何か守りたいものがある場合が多いです。
本当に立派な人は、人を馬鹿にしません。それは当たり前のことで、人を馬鹿にする理由がないからです。
馬鹿にする側が愚かである
そして、あなたが馬鹿にされたと感じたとしても、それは相手が馬鹿にする対象を探していて、たまたまあなたがその対象になった可能性が高いのです。そういった人は、本当に気づいていません。
他人を馬鹿にするほうがよっぽど「アウト」なので、気にする必要はありません。差別も同様です。残念ながら差別意識のある人はいます。
しかし、そこで差別をする人のことであれこれ考えるのではなく、「ああ、そういう人なのだな」と思って距離を置くのが一番良い方法なのです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。