「仲良くしなきゃ」と思ったら危険サイン? 自然体でいられない関係の末路
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

【精神科医が教える】人づきあいが上手な人は「気をつかう」のではなく、どう“距離”を置く?Photo: Adobe Stock

他人との距離感は「肩の力が抜ける距離」がちょうどいい

今日は「他人との距離の取り方」についてお話しします。

よく「嫌だったら離れましょう」といったアドバイスを目にしますが、実際には人間関係の距離感ってとても難しいものです。

なぜなら、距離感の心地よさは人それぞれだからです。

「適切な距離」とは、自分の感覚が基準

まず大切にしてほしいのは、「自分の感覚を優先する」ことです。なんとなく「面倒だな」「会いたくないな」と感じるなら、それは心のサインです。

人間関係で「どうしようかな」と迷い始めたら、それはすでに相手に振り回されている状態かもしれません。つまり、距離が近すぎて負担になっているということです。

戦略を考え始めたら、それは「こじれ」の兆候

「どう接すればいいか」「どんなふうに話したらいいか」など、あれこれ戦略を考え始めた時点で、人間関係は少しこじれかけています。

気づかないうちに、過度な期待が生まれている可能性もあります。そんな時は、思い切って距離を取るのが正解です。

「会いたくないとき」は会わなくていい

人間関係に無理は禁物です。

「今は会いたくない」「今は考えたくない」と感じるなら、その気持ちに従っていいのです。

肩に力が入っていない、自然体でいられる距離感こそが、自分にとって最適な距離だと思います。

モヤモヤしているなら「ちょっと置いておく」

相手との関係についてモヤモヤと悩み始めたら、その時点で一度「ちょっと置いておく」のが良いでしょう。

そして、相手から何かアクションがあったときに、改めてどう接するかを考えればいいのです。

まだモヤモヤが続く段階では、無理に向き合うタイミングではありません

無理に仲良くする必要はありません

「最近、相手が冷たい気がする」「こんなふうに話したほうがいいのかな」といった考えが頭をよぎったときは、心が疲れ始めているサインです。

そんなときも、少し距離を取る選択をしてよいのです。

楽しいと思える相手には、気軽に近づいてみる

逆に「この人ともっと仲良くなりたい」と思える相手がいたら、戦略など立てずに、気軽に誘ってみましょう

もし断られたら、そのときはそれまで。無理をする必要はありません

人間関係は、自然にできるもの

本来、人間関係とは「気づいたら続いているもの」戦略や努力で無理につくるものではないのです。

だからこそ、自分自身が肩の力を抜いていられること。それが、心地よい人間関係を築くいちばんのコツです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。