25年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2026』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2025年1月時点に執筆した『大学図鑑!2026』をもとにしています)

東京の有名私立大グループのひとつといえば、「日東駒専」だが、この四大学の特徴はバラバラ。今回は学生の声も交えながら、それぞれの大学がどのような雰囲気なのか見ていきたい。夏のオープンキャンパスと併せて、大学選びの参考にしてみてほしい。
日本大生の生活と性格
これだけ学生数の多い大学なので、一括りにはしづらいのだが、「日大生あるある」を以下に挙げてみた。
●居場所探し…数が多いだけあって日大にはいろいろな学生がいるので、いい出会いに恵まれて、日々を楽しく過ごす者もいる。
一方で、「学生があまりにも多すぎて、面白いやつを探そうにも見つからない」(文理学部生)、「大学主催で結構いいイベントをやってるんだけど、ポータルサイトに載らなかったり、開催直前に告知されたりして、学生側に伝わっていない」(法学部生)というように、学生数が多く、催しもあちこちで分散して行われる分、楽しいことを探すのに苦労をしている人もたくさんいる。
●サークル・課外活動…全学で約800もの団体があるといわれ、基本的には、学部ごとに活動している。どの学部でも、 スポーツ系や吹奏楽など「中高の部活動系」が多い。サークルは盛ん。
「サブカル系」のレベルは決して高いとは言えず、学生からは「ウチのサークルは質より量」(理工学部生)と嘆きの声も。
バイタリティにあふれた「大勢の人を巻き込んで何かを企画する系」のサークルもなかなか見当たらない。 キャンパスの近い他学部との合コンに精を出している人も一部いる。
●学歴コンプレックス…どんな大学にも学歴コンプを持つ人はいるものだが、他大と比べて、本気で悩んでいる人の割合が多いのが特徴。
特に、日東駒専でも一番レベルが高いといわれる法学部に多い。「日大」のネームを良くも悪くも強く意識しており、生真面目で、プライドが高くて、傷つきやすい。
「MARCH落ちで日大に来たけど、いまだにモヤモヤした気持ちが残っている」(経済学部)、「日大は気に入っているが、MARCHにいった友達の話を聞くと、いいなともちょっと思う」(法学部)といったリアルな声も。
いわゆる「明治の早稲田コンプレックス」のように、学歴を自虐ネタとして笑い飛ばす文化はあまりない。また日藝のみならず、理系学部は「ウチの文系学部には勝っている」(理工学部)という意識から、大学名を聞かれると「日大理工」のように学部名までセットで答える人も。
ただ、言っても有名大学であり、満足する声も多い。「スポーツも強いし、いい先生もいるし、これといった不満があるわけではない」(文理学部)、「日大はいいやつが多いです。マウント取り合うみたいなこともなくて平和」(商学部)といったように決して悪い環境ではない。