駒澤大生の生活と性格

 学内には、ホワーンとした雰囲気が漂う。「駒大生は協調性は高いと思うけど、主体性はない」(文学部生)、「人から言われたことはちゃんとやるけど、自分から動くのは苦手な人が多い。学内で奇抜なことをすると、悪い意味で目立ちます」(法学部生)といった声に、駒大生の性格が表れているだろう。

 裏表のないイイヤツが多いが、どこか覇気に欠ける。何かうまくいかないことがあっても、「まあ、いいかな」 と思ってしまいがち。

 圧倒的に実家通いが多い。一人暮らしは桜新町や用賀周辺が主流で、三軒茶屋や駒沢大学駅周辺に住んでいると、「お、リッチ」と言われる。家賃相場は高めだ。渋谷に近いこともあり、流行の服を着こなす学生は多い。「大学付近一人暮らししている人はお金持ち。大体は田園都市線で神奈川県に入ったところにいる」(法学部生)

 ただ、先述したようなホワーンとした空気に加えて、「仏教系」というオシャレとは言い難いバックグラウンドがあるために、みんなどことなくアカ抜けなさがあり、地方出身者でも馴染みやすい。

 駒大の公認部活・サークル数は、150超え。非公認サークルの数は定かではないが、なかなかの数になるようだ。もともと文学部が強い大学のため、伝統ある歴史サークルが多い。

 織田信長研究会、幕末維新史研究会など。入っているのは本気の歴史マニアが多く、「友達に古墳が大好きな子がいて、歴史サークルに入っている。『これは〇〇県の××古墳で……』と熱く語りだすので、話についていくのが大変」(経済学部生)。

 人数の多さで幅を利かせているのは、テニスサークルと軽音サークル。テニサーは、いつも食堂の一部を占拠して騒いでいるため、ある意味で目立っている。

 部活としては、駅伝での活躍が目立つ陸上競技部、東都大学リーグ所属の野球部、体育会系の試合を盛り上げる応援指導部「ブルーペガサス」が名物。部活やサークルは学内恋愛の場としても、大きな役割を果たしている。「駅伝はなんだかんだ見てしまう」(経済学部)といった声も。

 飲み会は、渋谷か三軒茶屋。春はコンビニでお酒を買い、隣の駒沢公園でお花見をするサークルもある。駒沢公園は、休みの日のピクニックや、学内カップルのデート場所として使われるなど、リア充学生御用達スポットだ。