「マレーシアの学生たちと一緒に村に滞在し、夜遅くまでアイデアを話し合い、お互いの思いを語り合いました。マレーシアの学生も日本から来た私たちも頑張っていたと思います。
そのときに思ったのです。(自分を指して)日本人と、(相手側を指して)マレーシア人。
じゃあ……
『わたしたちを総称する言葉ってなんだろう?』(全体を指して)」と。
そこで、ああそうか、私たちは「地球市民」なんだって気がつきました。
地球市民とはクローバルシチズンのこと。グローバル・シチズンシップとは地球市民意識のこと。グローバル・シチズンシップをさらに突き詰めると、それは誰もが持っている「世界をよりよくする志」のことだと私は考えています。ですから、私たちGiFTでは「地球志民」と定義づけています。
日本の中にある多様性
私が、「今こそ、グローバル・シチズンシップは大切なキーワードだ」と思う理由があります。
ダイバーシティ(多様性)という言葉をよく耳にすると思いますが、今、日本にはどれくらい外国の人が住んでいると思いますか。
出入国在留管理庁によると、2024年末の在留外国人数は376万8977人で、過去最高を更新し、前年末比で10.5%増えているそうです。
皆さんは、普段の通学路や通勤途中に、外国の方が道を尋ねてきたらどうしますか?
ドキッとして反射的に、背を向けてしまいますか?
それとも、笑顔で答えますか?
この一瞬の反射の感覚……。後ろにのけぞりながら、怖いと思うのか。それとも、この人は観光客かな? 留学生かな? 日本に住んでいる外国の方なのかな? と興味関心を持つのか。前者の気持ちもとてもわかりますし、もしかしたら大切な反応なのかもしれません。ただ、これから、より世界とつながる社会で、後者のメンタリティを手に入れておくと、毎日がより楽しく、生きやすくなるのではないでしょうか。
これから、多様性がより増えていく環境は変わることはないと思います。