米国の雇用市場は冷え込み、関税率は上昇している。しかし、企業は依然として堅調なようだ。ドナルド・トランプ大統領が4月に輸入品への関税賦課を発表したことで、企業決算の見通しは下方修正されていたが、S&P500種構成企業の直近の業績は利益と売上高がともに市場予想を大幅に上回っている。調査会社ファクトセットによると、4-6月期の企業利益は前年同期比で約12%増と、7月初旬のアナリスト予想の5%増を大きく上回るとみられる。増益の大半はハイテク企業がけん引しているが、経営者らは今春時点に比べて景気に楽観的だ。アルファセンスによると、「リセッション(景気後退)」という言葉が用いられた企業決算の電話会議は84%減少している。