スマートフォンを手にする女性写真はイメージです Photo:PIXTA

文字だけのSNSでは、「自分の気持ちを察して」は通じない。しかし、それを直接伝えれば、関係はこじれる――こんな悩みに精神科医がこたえる。相手を傷つけずに、自分の「イヤ」を伝えるにはどうすればいいのか?※本稿は、藤野智哉『嫌な気持ちにメンタルをやられない 不機嫌を飼いならそう』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

ハラスメントと言われない
上手な言葉の伝え方とは?

 現代のコミュニケーションツールとして欠かせないのがLINEなどのSNS。皆さんも家族や友人、同僚、趣味の仲間、ママ友など、いろいろな人とつながっていると思います。

 そしてSNSでは自分の気持ちをうまく表現できないこともあれば、相手のコメントにイラッとすることもあるかもしれません。

 文字にして送ったものを、どう受け取るかは相手のとらえ方次第。送り手側の気持ちにおかまいなく、「フキハラ(不機嫌ハラスメント)だ」「マルハラ(文末に句点『。』がついた文章にストレスを感じる)だ」なんてことを言う人もいます。

 顔を向き合わせて話せば、ちょっとした表情などで察することができますが、SNSでは文字でしか表現できないので、きちんと伝えないと察してもらえません。

 その結果うまく伝わらず、お互いが不機嫌になってしまう……。

 でも、自分が思っていることをちゃんと伝えるというのは、実はけっこう大事なことなんですよ。文字だとどうしても情報が少なくなるので、「察してもらう」ことはめちゃくちゃ難しいんですけど。