54歳で自衛隊を定年退職した61歳男性、「気が狂いそう」な皿洗いを続けるしかない事情が理不尽すぎた写真はイメージです Photo:PIXTA

年金を払ってきたのにもらえないという理不尽に直面している人が、今の日本には少なくない。「会社が雇用保険をかけていなかった」「職場のいじめで早期退職した」。そんな予期せぬ理由で老後に不安を抱える高齢者を、YouTubeチャンネル『梅子の年金トーク!』が取材した。※本稿は、梅子の年金トーク!『聞くのがこわい年金の話 年金、いくらですか?』(興陽館)の一部を抜粋・編集したものです。

会社が雇用保険を払わず
年金を受け取れない事態に直面

年齢:61歳
性別:男性
職業:フェリー(船)の掃除
家族:独身
以前の職業:陸上自衛隊
自宅:社宅(家賃0)
年金月額:7万円(予想)

 インタビュー答えるの?お金かかるんですか?かからないなら別にいいですよ。年齢は61です。年金はまだ受けとってません。ちょっとトラブルがあったから65歳からしかもらえないんです。

 60歳から年金もらえるんでね、60歳になったとき社会保険事務所に行きました。そうしたら1つだけ足りなかったんですね。「雇用保険受給資格者証」っていうのがいるっていわれました。

 社会保険事務所の人がいうには、あなたの会社は雇用保険を払ってないから、年金は払えませんって。

 そういわれても勉強不足で意味がわからなかったです。1000万円も掛けたんだからどうにかなりませんか?って銀行口座をコピーして持っていったりしたけど、ダメでした。法律は変えられませんって。会社からは、いまはもう入ったって聞いてます。はい。

 船の掃除をしてるんです。フェリーのね。お皿を洗ったり。