うまく伝えるためには、「あなたは○○だから」とは言わないことです。
「男だから・女だから」「若いから・年をとっているから」「気が強いから・気が弱いから」「血液型が○型だから」……そんなふうに一方的に断定してしまうのは単なる決めつけ。相手からすれば間違っていることかもしれませんし、心象を悪くすることだってあるかもしれません。
そうではなく、主語を自分にしてみるんです。「私は○○が不快だった」とか、「私は○○と言われて悲しかった」とかいったふうに。これなら決してうそでも間違いでもありませんよね。そこらへんを工夫すると、SNSでのコミュニケーションもスムーズにいきやすくなると思います。
「イヤ」をうまく言葉にしないと
誤解とすれ違いが生まれる
あとは、具体的に言うことも1つのコツ。待ち合わせに遅刻した恋人や友達に対しては、「なんで約束を守ってくれないの?」ではなく、「せめて遅れるという連絡をしてほしかった」など、相手にどうしてほしかったのかを具体的に伝えることです。
あなたからすると信じられないようなひどいことでも、相手は何が悪いか本当にわかっていない場合もあります。
ふんわり伝えて察してくれる人もいるとは思いますが、どうしても伝わらない人もいます。
世の中にはいろんな人がいるので、「察するべき」というのはむちゃな話です。できない人がいるというバックグラウンドを想定しなければいけません。
だからこそ、具体的に、私はこうしてほしかった、私はこれに対して不快だったと、自分を主語にして伝えるしかないんです。ちょっと気まずいですけどね。
具体的に伝えないと「察して」が増える。その結果、自分の常識と他人の常識の行き違いが生まれてしまいます。人は認知の仕方によって世の中の見え方がそれぞれ違うので、「自分と相手が見ている世界は違うのかもしれない」という感覚をもつことが大事です。
文字にしたとき言葉がキツすぎるのが心配だったら、絵文字やスタンプを使うのも一つの手です。笑顔や穏やかな声と同じで、言葉を和らげる便利な機能だと思って使いましょう。