
Photo: Kevin Serna for WSJ
レストラン業界の経営幹部はこのところ、別々の惑星で営業しているかのような発言をしている。
ファストフードともう少し高級なファストカジュアルの分野では、慎重ムードが漂っている。チポトレ・メキシカン・グリルや地中海料理のカバ・グループは、業績がウォール街の予想に届かず、顧客が価格に一層敏感になっていると警告した。マクドナルドは低所得者層の来店者数が2桁減少しており、ウェンディーズも予算を意識する顧客の足が遠のきつつあると述べている。
一方、着席して食事するカジュアルダイニングのチェーンは、もっと楽観的だ。チリーズはこのグループを象徴する存在になっており、前四半期の米国内の既存店売上高が前年同期比24%増加した。チリーズを傘下に置くブリンカー・インターナショナルの株価は過去3年間で300%以上上昇している。
イタリアンレストランチェーン、オリーブ・ガーデンの運営会社ダーデン・レストランツのリカルド・カーデナス最高経営責任者(CEO)はアナリストに対し、同チェーンはファストフードとファストカジュアルから「財布のシェア」を奪いつつあると語った。チーズケーキ・ファクトリーのデービッド・オーバートンCEOは、消費者は今もなお特別な日の夜の外出を望んでおり、自社のブランドはシェアを獲得し続けるのに有利な立場にあると述べた。過去1年間でチーズケーキ・ファクトリー株は約70%、ダーデン株は約45%それぞれ上昇した。これはマクドナルドやチポトレ、ウェンディーズのようなチェーンを優に上回る。