「レシピ通りに作ったのに、なんだかおいしくない……」そんな経験はありませんか? それは、レシピをシンプルに見せるために、「料理上手なら感覚でわかる」と省かれた大切なポイントがあるからかもしれません。書籍『レシピ未満のおいしい食べ方』では、これまでのレシピ本には書かれなかった、「料理をおいしくするためのコツ」やポイントをわかりやすく解説。さらに、ひとつの食材で作れる料理、火を使わずにできるもの、直感的に作れるシンプルな調理法など、「レシピと呼ぶには簡単すぎる」食べ方を通じて、一生モノの「料理の秘訣」が身につきます。今回は、ゆで卵。簡単においしさがアップするコツを紹介します。(監修/料理研究家・管理栄養士 藤井恵)

誰でもできる、絶品ゆで卵のルール

レシピ未満のおいしい食べ方Photo: Adobe Stock

意外と難しいのが、好みの加減の半熟ゆで卵を作ること。

今回は、長年いろいろ試してきた結果、これが早く簡単にできてベスト! と、確信している方法をご紹介します。

鍋は小ぶりのものを用意し、卵は必ず冷蔵庫から出したてのものを使います。

卵を鍋に入れたらかぶるくらいの水を入れ、ふたをして強火にかけます。途中、吹きこぼれそうになったら火を弱めますが、基本はそのまま。

点火してからきっちり10分、タイマーで時間を計ってください。

10分たったら水にとり、しっかり冷ましてから殻をむきます。

こうすると、黄身がオレンジ色でしっとりとした半熟卵に仕上がりますよ。

レシピ通り作ったのにうまくできない……という人は、サラッと書かれている調理法が、プロにとっては簡単でも、自分にとっては難しいということに気づいていないのかもしれません。「これは、こういうもの」と思わず、もっと簡単にできる方法はないかな? と自分に合う作り方を探してみるといいでしょう。藤井恵さんのレシピが「どんな人でも上手に作れる」と言われるのは、おいしいだけではなく、簡単で、誰もが失敗しづらく、時短になり、しかも必要な栄養素を効率的にとれる料理になっている? と常に考えられているから。レシピとは言えないくらい簡単なコツを知るだけで、驚くほど料理上手に近づけますよ!