「レシピ通りに作ったのに、なんだかおいしくない……」そんな経験はありませんか? それは、レシピをシンプルに見せるために、「料理上手なら感覚でわかる」と省かれた大切なポイントがあるからかもしれません。書籍『レシピ未満のおいしい食べ方』では、これまでのレシピ本には書かれなかった、「料理をおいしくするためのコツ」やポイントをわかりやすく解説。さらに、ひとつの食材で作れる料理、火を使わずにできるもの、直感的に作れるシンプルな調理法など、「レシピと呼ぶには簡単すぎる」食べ方を通じて、一生モノの「料理の秘訣」が身につきます。今回は豆腐のちょっと変わった、でもすごく簡単でおいしい食べる方を紹介します。(監修/料理研究家・管理栄養士 藤井恵)
レシピ未満の生野菜の食べ方

レシピ未満といえば、まずお伝えしたいのがこれ。
「冷蔵庫から出した生野菜を、塩入りの氷水につけて10分ほど冷やすだけ」
これだけで冷蔵庫の中でちょっと元気がなくなっていた野菜たちが、みずみずしく、シャキッとするのです。
簡単すぎてびっくりしました?笑
塩には、氷水の温度を下げるほか、野菜の味を凝縮させる効果もあります。
これは野菜に含まれる塩分と、氷塩水の塩分の差による浸透圧の働きで、野菜の水分が外に出るため。引き換えに塩分が入るので、ほどよい塩味がついてすごくおいしくなるんです。

たったこれだけで、きゅうりなんかは、即席の浅漬け風になりますよ!
大切なのは、塩の分量。
氷水に対して4%がちょうどよく、氷水500gなら塩20gになります。
ピーマンなど皮がかたい野菜は、半分に切ってつけるのがコツです。
簡単に、生野菜を食べたいときはもちろん、夏のバーベキューなんかにもおすすめですから、試してみてくださいね!
健康のために、栄養のバランスやカロリーに気を使ったものをちゃんと食べたいけど、料理は苦手……毎日作るのは面倒……なら、料理研究家でありながら、管理栄養士の資格を持つ、藤井恵さんおすすめの食べ方を試してみてください。レシピとは言えないくらい簡単なものですが、ちゃんとした1品になり、しかも必要な栄養素を効率的に、驚くほど簡単においしく食べることができますよ!