「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書の内容に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

「ハイスペックキャリア迷子」とは何か?
履歴書を見れば、誰もが「すごいね」「順調だね」と褒めてくれる。名の知れた大学、安定した大企業、華やかな肩書き――社会のモノサシで測れば、文句なしの“勝ち組”だ。
けれど本人は、ふとした瞬間に冷えた感覚を覚える。
「これでいいはずなのに、なぜか満たされない」。その正体は、世の中から提示された“正しさ”に飲み込まれてきたことにある。
今回は、この「ハイスペックキャリア迷子」現象について、紹介していこう。
特徴①:「いい会社」にいるのに、自分らしさがない気がする
受験、就活、昇進――
いつも「正解」を選び続けてきた結果、外からは完璧に見えるキャリアができあがった。
だが、そのレールに従えば従うほど、自分らしさは削り取られ、居場所のなさだけが積み上がる。まるで誰かの期待を代わりに生きているようで、自分の人生なのに借り物のように感じられてしまうのだ。
本当に欲しいのは、肩書きや収入といった表面的なラベルではない。「自分という存在そのものが本質的に社会から認められている」という実感である。
立派な称号や安定したポジションは、一瞬の安心を与えてくれるにすぎず、心の奥に広がる空白を埋めてはくれない。むしろ評価されるほどに孤独感は募り、胸の奥にぽっかりと穴が空いていく。
外から見れば成功者なのに、内側では迷子になっている――この痛みを抱える人こそ、「ハイスペックキャリア迷子」なのだ。
(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)