人間が自分の力で文章を書くことにも、テキスト生成AIに文章を書かせることにも、それぞれ利点があるため、両者を併用するのがよい。しかも、文章を書く主体は人間であり、AIを「補助」として使うのがよいというバランスのよい主張は説得力があります。

　じつは、本記事で書こうとしていたのはまさにこの内容であり、ここまでChatGPTに先取りされるとは思いませんでした。

オリジナリティや独創性は
まだ人間のほうが上

　しかし、これだと、テキスト生成AIの書く文章は、新聞の社説のような両論併記型になってしまい、面白みに欠けるという声もあるでしょう。そこで、今度は、立場を明確にして書き直してもらうことにします。指示は次のように出します。

もしこの文章を「人間は自分の力で文章を書いたほうがよい」という立場に書きかえるとしたら、どのような内容になりますか。理由も含めて400字程度で書いてください。

　これにたいする回答は次のとおりです。

「人間は自分の力で文章を書くべきである」

 

　近年、テキスト生成AIの進化により、誰でも簡単に文章を作成できるようになった。しかし、便利だからといってAIに頼りすぎるべきではない。人間は自分の力で文章を書くことが重要であり、それがこれからの時代においても必要不可欠である。

 

　その理由の一つは、文章を書くことが思考力や表現力を鍛える手段だからだ。文章を作る過程では、何を伝えたいのかを考え、論理的に整理し、適切な言葉を選ぶ必要がある。この作業を繰り返すことで、論理的思考力や独自の表現力が養われる。一方、AIに頼りすぎると、自ら考える機会が減り、表現の幅も狭まる可能性がある。

 

　また、AIが作る文章は一般的に無難であるため、個人の独自性や創造性を十分に反映することが難しい。人間が自分の言葉で書くことで、オリジナリティのある文章を生み出すことができる。

 

　したがって、AIを補助的に活用することはあっても、文章を作る主体は人間であるべきだ。自分の力で書くことが、思考力や創造性を高め、より豊かな表現を生み出すことにつながるのである。