夏期講習に“ただ通っただけ”の子が秋以降に伸びる納得のワケ進学塾VAMOS代表の富永雄輔さん Photo by Masato Kato

夏休みを終えると、「計画通りに学習が進まなかった」「夏期講習に通ったが、成果が見えない」と不安を口にする保護者は少なくない。だが、夏期講習や合宿の意味は、単なる学力向上にとどまらない。そこに隠された本当の価値と、秋以降の学習への活かし方を解説する連載第20回。(進学塾VAMOS代表 富永雄輔、構成/ライター 奥田由意)

「夏休みの学習は大成功!」と
胸を張れる受験生はいない

 夏休みが終わると、保護者から必ず「思うように成果が上がらなかったのですが、どうしたらいいですか」、「計画通りにいかなかったけれど、大丈夫でしょうか」という相談を受けます。

 しかし、実際のところ「夏休みにいろいろできて大成功でした!」と胸を張って言える受験生や保護者はいません。弱点を克服しきれなかった、課題を潰せなかったという悩みは、誰もが抱えるものなので、安心して下さい。

 それなりに塾に通い、頑張って教材に取り組んだのであれば、どの学年であってもそれは成功と捉えるべきです。というのも、夏期講習は一種の習慣づくりのようなものであり、通えているだけで十分という側面があるからです。