全落ちしない生徒と、逆転合格をする生徒の2つの共通点とは?
次に偏差値を大きく超えて合格する生徒の共通点をお伝えします。サブタイトルに逆転合格と使いましたが、私はこの言葉はあまり好きではありません。まぐれの逆転ではなく、地道な努力を積み重ねた後に起こる必然に近いものだと思うからです。
そして、実は、全落ちしない生徒と逆転合格をする生徒には、2つの共通点があります。
1つ目は、「基本問題の完成度が高い」ということです。成績が下振れする生徒に関しては、誰もが取れるはずの問題で失点するので、その科目の点数が大きく下がることがあります。これが、思わぬ不合格につながる理由のひとつです。
逆転合格する生徒は、まずは基本問題である程度の点数が獲得できます。その上で「得意単元が複数出題された」「直前に対策した問題が出題された」などのラッキーが重なる時に、“ジャイアントキリング”が生まれるというふうになるのです。
2つ目は、「過去問対策をしっかりやっている」ということ。入試で一番怖いのは、「時間配分のミス」ですが、過去問対策をしっかりやることで、「前半に時間を使いすぎて、後半が空欄ばかりだった」というミスを防ぐことができます。
特に、1回しか受験機会のない開成、麻布、武蔵、桜蔭、女子学院、雙葉、栄光学園、フェリス女学院、浅野、慶應大学や早稲田大学の付属校などで「時間配分のミス」をやってしまうと後悔が残ります。
次に怖いのは「問題文の読み間違い」です。これも、過去問対策で、「出題の言い回しの特徴」「ミスを誘う出題形式」などを体に覚え込ませると読み間違いによる失点を防ぐことができます。
このようなマイナス要素を消すと、点数は安定してきます。「ミスをしない=ディフェンス」を鉄壁にしておくように心がけましょう。
一言でまとめます。
「いろいろな情報に振り回されずに、我が子の得点が安定するよう基礎固めに集中する」。これが、冬に入試を控える秋の学習の王道です。