ロバート・ケネディ・ジュニア米厚生長官にとって、ビナイ・プラサド氏は食品医薬品局(FDA)の最高科学責任者に適任だと思われた。プラサド氏は新型コロナウイルスワクチンを批判し、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長だったアンソニー・ファウチ氏を「自己愛に呪われた科学者」と呼んだこともあった。しかし、ケネディ氏の「メーク・アメリカ・ヘルシー・アゲイン(米国を再び健康に、MAHA)」運動はまとまりを欠き、ますます手に負えない連合体となっており、FDAのワクチン・バイオ医薬品部門の責任者として、プラサド氏はその主要派閥の一つと早々に対立することとなった。ケネディ氏の側近で、同氏が2024年大統領選に出馬した(その後撤退)際に主要補佐官を務めたデル・ビッグツリー氏は、プラサド氏について「小児用ワクチンを全面的に信頼しすぎている」と述べた。
MAHA迷走、ワクチン以外でも亀裂
ケネディ氏による融和への取り組みは、まるで猫の群れを統率するように困難を極めているとの声も
特集
あなたにおすすめ