Z世代のスターに見られる、たった1つのうまくいくコツとは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

欲望主導型スターの限界
華やかな成果の裏に、欲望やスキャンダルがつきまとう時代は過去のものになりつつあります。
現代のスターたちは、派手な言動ではなく「修行僧のように黙々と自己を磨く」姿勢を重視しています。
その生き方はスポーツや芸術の世界だけでなく、ビジネスパーソンにとっても重要な示唆を与えています。
一昔前までの成功者は「モテたい」「稼ぎたい」「注目されたい」といった欲望を公言することで注目を集めてきました。
確かに人間味あふれる姿は魅力的でしたが、大きな成果を上げた後に調和を失い、問題に巻き込まれるケースも少なくありませんでした。
欲望をエネルギー源にするスタイルは一時的には効果的ですが、長期的に成果を持続させることが難しいのです。
自己を律し続ける姿勢
現代のZ世代と言われる人たちの中のトップランナーは、こうした過去のスター像とは一線を画します。
彼らは自らを律し、日々の鍛錬を淡々と積み重ねています。
修行僧のように余計な欲望を表に出さず、外部からの評価よりも内的な成長を優先する。
この姿勢こそ、長期的な成果を安定して生み出す基盤となっています。
成果は副産物であり、本質は「自己成長の継続」にあるのです。
ストイックさと寛容さの融合
修行僧的な生き方と聞くと、厳格で他者を排除するイメージを持つかもしれません。
しかし現代のスターたちは、自分に厳しくあっても他者には価値観を押し付けません。
異なる考えを尊重し、競争相手さえもリスペクトする態度を示します。
これは「ストイックさ」と「寛容さ」の融合であり、まさに現代版の「ゆるストイック」と言えるでしょう。
現代のスターに共通するのは、修行僧のように黙々と自分を磨き続ける姿勢です。
欲望をむき出しにするのではなく、自分を律しつつ、他者を尊重する柔らかさを持ち合わせる。
長期的な成果は、この一見地味な姿勢から生まれます。
私たちもまた、派手さより継続を重視し、ストイックさと寛容さを兼ね備えた「ゆるストイック」に生きましょう。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は、8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。