「淡々と生きることができる人」の特徴・ベスト1とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「淡々と生きることができる人」の特徴・ベスト1Photo: Adobe Stock

社会の価値観は移ろいやすい

 社会の価値観や流行は常に変化します。

 そのなかで「自分はどう行動すべきか」と迷う人は少なくありません。

 そんな時代に有効なのが「自分ルールで生きる」という発想です。
 他人の基準に振り回されず、自分なりの規律を設定して黙々と積み上げる。

 この姿勢こそが、持続可能な成長を生む鍵となります

 コロナ禍以降、社会の価値観は大きく揺れ動きました。
「無理をしない生き方」が称賛されたかと思えば、再びスキルアップや競争が重視される風潮も戻ってきています。

 こうした変化に一喜一憂していては、自分の行動が安定しません
 外部の基準に依存する限り、方向性を見失いやすいのです。

自分に課す小さな規律

「自分ルール」とは、大きな目標を声高に掲げることではありません。

 むしろ、日々の生活の中に小さな規律を設けることです

 例えば、「毎日30分は読書する」「週に2回は運動する」といったシンプルなものでも構いません

 重要なのは、他人に誇示するためではなく、自分の成長のために静かに続けることです。
 小さな積み重ねが、長期的な差を生みます

他人に強制しない柔軟さ

 従来のストイックさは、周囲に対して「自分もこれだけやっているのだから、あなたもやるべきだ」という態度に陥りがちでした。

 しかし、自分ルールの本質は他人への強制ではありません
 他人は他人、自分は自分という線引きを尊重しながら、自分の規律だけを守る。
 これが「ゆるストイック」における重要なポイントです。

 社会の価値観が揺れ動く時代にこそ、「自分ルールで生きる」ことが安定をもたらします。
 他人に左右されず、自分にとって必要な規律を淡々と積み上げる

 その姿勢は小さく見えても、長期的には大きな成果をもたらします。

 他人に強制せず、自分のペースを守る。これが「ゆるストイック」の核心です。
 私たちもまた、自分ルールを持ち、ゆるストイックに生きましょう。

佐藤航陽(さとう・かつあき)
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。