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日本でいちばん売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンド・ザイ』の大人気連載、「読者の情報交換スポット・ザイクラブ」。フツウの個人投資家の本音や失敗がたっぷり読める。今回のお題は「教えて!みんなの“生命保険”事情」。ライフステージの変化に応じて、保障内容も見直しが必要。でもいざ見直すとなると、踏ん切りがつかない…? 個人投資家のリアルな声をお届け!(ダイヤモンド・ザイ編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2025年10月号の「読者の情報交換スポット・ザイクラブ」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

まだまだ強い紹介・コネの保険の営業!
ネットや保険ショップの加入は少数派

えっ、今でもネットより「知人の紹介」なの!?生命保険の見直しの最新事情とは?※アンケート概要:Web上で、2025年6月17日~7月15日に実施。回答者は382人、平均年齢60.9歳。 拡大画像表示

 今回のお題は「教えて!みんなの生命保険事情」。生命保険とは、死亡、病気、ケガなどの「不慮の事態」に備えるしくみ。万一の時に、保険金をもらえるのが最大の魅力だが、お世話にならない限り、掛け金を払いつづけなければならない*のが気が重いところ。
*一時払いを除く。

 読者のリアルな生命保険事情の声を聞く前に、まずはアンケートの結果から見てみよう。質問は「Q1加入している保険(種類)は?」「Q2保険はどこで加入しましたか?」の2つだ。

 昨今、テレビやインターネットで、「ほけんの○○~♪」「○○保険はネットで!」などのCMを見ない日はないが、保険の加入場所は意外な結果に。(グラフ参照)

 Q1「加入している保険は?」の1位は医療保険という結果に。ただこの結果は、生命保険を「終身」と「定期」に分けているため。両方を足すとやはり、生命保険が実質1位で、全体の2/3が加入していた。入っていない1/3は「おそらく生涯独身なので、誰にもお金を遺す必要がないので要らない(50代・女性)」といった声に代表されるように、万一の資金を遺す必要がない単身者や若年層、リタイア世代が多かった。

 今回、意外だったのが保険の加入場所。保険代理店や保険会社の窓口、営業職員経由が1、2位を占めた。アンケートでは、友人、知人、親戚や仕事の関係先といった声が多く、良くも悪くも、人のツテは強いことがわかる結果となった。

掛け金の負担も気になるなか
見直すか、やめるか、継続するかが悩ましい

 では保険にまつわる、読者のリアルな声を紹介していこう。まずは見直し派の意見。

――親が掛けてくれていた保険が満期になったので、自分で入り直しました。一人暮らしなので、入院、通院の保障があればいいかと思い、医療保険にしました。(大阪府・50代女性)

――子どもが生まれたタイミングで見直し。掛け過ぎていた分を解約し、家計がだいぶ楽になりました。(宮崎県・40代女性)

――住宅ローンを組む時に、銀行との付き合いでがん保険に入りました。でも、がんの家系でもなく……。健康保険の高額療養費制度もあるし、ある程度資産が貯まった時に見直しです。(福岡県・40代男性)

――ライフステージが変わる、変わらないに関係なく、2~3年に1回は、このままでいいのか試算します。子どもの進学や、家の購入など、また生活の変化があれば都度見直すと思います。(鹿児島県・30代女性)

――社会保険や高額療養費の助成もある中で、あまり過度な保険は必要なかったかなと思い、もっと安い保険に入りました。浮いた分はさらに投資に回して資産を増やしたい。(山口県・50代女性)

「見直した方がいい」「もうやめてもいい」。重々わかっていながら、なかなか踏ん切りがつかないのも、よくある話で……。

――入院した時、古い契約の保険が入院5日目からの支給で、1日分しか支払われませんでした。この辺は見直さなくては。(福井県・50代男性)

――子どもたちも独立したので、保障を少なくして、掛け金も安くしたいと思ってはいますが……。もしもの時を考えると躊躇してしまいます。(神奈川県・60代男性)

――不要と知りながらもズルズルと契約し続けていた生命保険を解約してスッキリしました。ズルズルと数十万円を無駄に払ったと思うと、もっと早く解約すればと後悔しました。(新潟県・50代女性)

――掛け金が戻ってくる保険ならと思い、がん保険に加入。お金だけでいうと株式投資で運用した方がお金が増えるので、いい判断だったかどうかは微妙。ただ、先進医療を受けられるオプションがあるので、お守りと思って継続中。(福島県・40代女性)

 けれど、そんな優柔不断さに救われるときがあるのも、また事実。

――生命保険は少額で掛けていますが、いざという時に助かりました。しかし、欲を出さずに少額のままにしておきます。(奈良県・40代女性)

――19歳から加入していたがん保険。何度かやめようと思いましたが、58歳でがんになりました。やめなくてよかった。(広島県・60代男性)