子育てとは、子どもに同じことを何百万回も言う生活! 誰がやってもそうなるので、どうせ言うなら楽しく言おう
【総フォロワー数48万人】長年の教師生活で多くの親と接したなかから生まれた、熱い思いの詰まった言葉を365個掲載した書籍『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』が、あらゆる年代の親に刺さると話題。親力アドバイザーとして名高い教育評論家の親野智可等氏がいま子育て中の人に伝えたいことがあります。

【夫の無神経が子に伝染】カレーを前に「餃子がよかった」と言われた日Photo: Adobe Stock

 Mさんが夕飯にカレーを作って出したら、夫が即座に「餃子が食べたかった」と言いました。
 すると、今度は子どもが真似をして「ラーメンが食べたかった」と言いました。

 Mさんは「夫はいつもこんな調子です。夫の無神経が子どもにもうつってしまったようで、腹が立つと同時に悲しかったです」と言っていました。

 Mさんは食事の献立を考えたり買い物をしたりして、せっかく作って出したのに、これでは報われません。

 このとき、夫はまずカレーをおいしくいただいて「おいしかった。ありがとう」と言うべきでした。
 それから「明日は餃子をリクエスト」と言えばまだマシでした。

 本当は「明日はぼくが作るよ」と言って実行してほしいところです。
 これなら子どもへのよい見本になれたはずです。

 Mさんによると、夫は「女性が食事を作るのが当たり前」という価値観の家庭で育ったそうです。

 でも、こうした価値観は時代遅れです。
 いますぐにでも価値観のアップデートが必要です。

 夫自身のためにもですが、子どものためにも絶対に必要です。
 なぜなら、夫の言動を見て育った子どもが古い価値観を引き継いでしまう可能性があるからです。

 それは子どものためになりません。

 これからは、社会においても家庭においても、女性と男性が完全に対等のパートナーとしてお互いの人格や価値観を尊重し合いながら生きていく時代になります。

 古い価値観にとらわれていると、社会でも家庭でも健全な人間関係が築けなくなってしまいます。

◆本原稿は、『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』の著者・親野智可等が子どもに関わるすべての人に伝えたい書きおろしメッセージです。