40〜50代の健康を支える
「さんま」の力
「脳の老化」「動脈硬化」「骨粗しょう症」の予防が期待される成分を含む“すごい食材”は「さんま」です。9月〜10月にかけて、秋の旬魚であるさんまは、単なる季節の味覚ではありません。
文部科学省の食品成分データベースによれば、生のさんま(皮つき)100gにDHA約2.2 g、EPA約1.5 g、ビタミンD 16μgが含まれます(※7)。これらは、働き盛り世代が直面する「全身の老化」に立ち向かうための強力な味方です。
1. 脳の働きを支える:DHA(ドコサヘキサエン酸)
DHAは神経細胞膜の主要脂質で、脳機能の維持に関与します(※8)。日本人高齢者の縦断研究では、DHA・EPAなど多価不飽和脂肪酸摂取が局所脳体積の維持と関連する可能性が示されました(※9)。魚に含まれるオメガ3脂肪酸を多く摂取する人ほど脳の体積が維持されやすいということです。
一方、DHA/EPAのサプリメント単独での補給については、最新の研究で「効果が見られる場合もあるが、全体としては明確な予防効果は示されていない」とされています(※10※11)。
2. 血管を守る:EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは抗炎症作用や血小板凝集抑制などを通じて、動脈硬化進展リスクを下げる方向に働きます。日本の大規模コホート(JPHC研究)でも、魚・n-3系多価不飽和脂肪酸摂取が虚血性心疾患リスク低下と関連しました(※12)。
3. 骨を強くする:ビタミンDとカルシウム
ビタミンDは腸管でのカルシウム吸収を促進します。さんまはビタミンDが豊富で、生のさんまのカルシウムは100gあたり約28mgと多くはありませんが、骨ごと食べられる缶詰では100gあたり約280mgまで増えます(※13)。
※味付け缶はナトリウム量も多めになりやすいので、減塩が必要な方は注意してください。