農家のオレクサンドル・ホルディエンコさん(58)はこの春、ロシア軍が自分を標的にしていると初めて気づいた。所有するトラクターの1台に爆発物搭載ドローン(無人機)が突っ込んだ。その数週間後、車が爆破された。さらに自宅を複数のドローンが爆撃し、破壊した。ホルディエンコさんはウクライナ南部でロシア軍が展開する最新の戦術に、先頭に立って対抗していた。それはドローンを使って農家を威嚇し、農業機材を破壊し、農作物を焼き払うという戦術だ。運動が得意なホルディエンコさんは追跡装置とライフルを購入し、ドローンを撃ち落とし始めた。彼自身が数えたところでは80機以上を仕留めた。するとロシア軍は彼に照準を合わせた。