住宅メーカーイメージ写真はイメージです Photo:PIXTA

デジタル化や脱炭素の潮流が加速し、物価高の影響も続く。足元ではトランプ関税も、企業にとって大きな試練となりそうだ。本連載では、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析する。今回は積水ハウス、大和ハウス工業、積水化学工業の「住宅メーカー」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)

各社増収率はプラスも
利益面で明暗が分かれる

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の住宅メーカー業界3社。対象期間は、1月期決算の積水ハウスは2025年5~7月期の26年1月期第2四半期、3月期決算の大和ハウス工業と積水化学工業は26年4~6月期の第1四半期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・積水ハウス
 増収率:3.6%(四半期の売上高1兆1213億円)

・大和ハウス工業
 増収率:0.4%(四半期の売上高1兆2921億円)

・積水化学工業
 増収率:2.1%(四半期の売上高3051億円)

 住宅メーカー3社の四半期増収率は、いずれもプラスとなった。ただし、積水ハウスは中間決算の利益が前年同期比でマイナスだった。大和ハウス工業は四半期売上高が過去最高だったが、利益が前年同期比でマイナス。積水化学工業は、売上高と営業利益は前年同期比プラスだったが、経常利益、純利益は2桁のマイナスだった。

 各社、売上高が順調に伸びている半面、なぜ利益面でマイナスとなっているのか。次ページ以降で詳しく解説する。