現地調査の予定をキャンセル
あるツールで特定、使ったのは?
我々は、まず交差点から半径2キロメートル圏内の全ての住居データを、独自のデータベースと照合しました。そして、その中から「44歳の男性」が居住している可能性のある世帯を、全てリストアップしたのです。その数、実に894軒。一見、途方もない数に思えるかもしれません。しかし、闇雲に捜索するのに比べれば、これは大きな前進です。
この894軒のリストからさらに絞り込むために「Googleマップ」のストリートビュー機能を使いました。
辻岡さんからの情報で、仲間氏は20年以上バイクを愛していて、いつかはバイクで日本一周をしたいそうで、自宅玄関の前にいつも停めていて、帰宅すると必ずメンテナンスをするそうです。
もしかしたら、ストリートビューでバイクが置けそうな家かどうか絞れるかもしれないと考えたのです。
リストの順番に手分けしてストリートビューで確認していきました。その結果167軒までに絞ることができました。それを元に現地での確認調査をする予定でしたが、別の調査の予定があったため3日後に予定して辻岡さんに進捗状況を伝えました。
結果からいうと、現地調査をするまでもなく仲間氏の現住所を割り出すことができました。割り出した方法はタイムマシン調査とでも言うべき、意外な調査方法でした。
Googleマップのストリートビューには、過去に撮影された風景を閲覧できる機能があることをご存じでしょうか?私は別件調査の合間を見つけては、リストアップした167軒の住居、その一軒一軒のストリートビューを、数年前にまで遡って確認したのです。
これはある意味暇つぶしでしたが、少しでも見つける手がかりがあればと思っての行動でした。