スティーブン・ミラン氏は16・17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げを支持したのに続き、ドナルド・トランプ米大統領の大幅な利下げ要求に理論的根拠を与えた。仮にミラン氏が正しいとすると、他の人は全員間違っていることになる。連邦準備制度理事会(FRB)も投資家も独立系エコノミストもだ。ミラン氏はこのFOMC直前にFRB理事に就任し、現在は大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を休職している。同氏は金利を現在より2ポイント近く低い2.5%まで引き下げるよう求めている。現行の誘導目標レンジは4~4.25%だ。同氏は22日の講演で持論を展開した際、トランプ政権がもたらす変化に焦点を当てた。移民減少、政府の借り入れ削減、規制緩和はいずれも、長期金利が低下すると考えていい理由で、トランプ氏がこの三つ全てを実現しつつあると論じた。ミラン氏は一般的な金融政策ルールであるテイラールールを持ち出して、金利は現在よりはるかに低い水準であるべきだと唱えた。
ミランFRB理事の利下げ論、説得力なし
ミラン氏が利下げの根拠に挙げるトランプ氏の政策変更は、言葉通りに実現するとは限らず、副作用を伴う可能性もある
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