ノートを取る子は伸びない…学力を鍛える画期的な授業の受け方
【高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格!】――しかも、首席合格とわずか3点差のほぼトップ合格! 『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)の著者は、中学3年生のときに「東大合格」を宣言。高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格を目指したけれど……全国模試は「偏差値45」。そこで、徹底的に「国語」鍛えるという“大逆転の勉強法”を編み出す。勉強の大半を「読書に費やす」という常識外れの戦略で、全科目の成績が軒並みアップ! すべての科目は結局、国語の力がモノをいうことがわかった。コスパとタイパを徹底し、四コマ漫画や恋愛ゲームで楽しみながら学力を高める方法から勉強への合理的なモチベーションの高め方までを徹底指南。超★実践的な成績アップ法を初公開する。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

その常識、本当に正しい?
「ノート不要論」
東京大学・京都大学・早稲田大学・慶應大学の講師のみで構成する国語に特化したオンライン個別指導塾「ヨミサマ。」で、僕は「授業中のノートは不要だから机の引き出しにしまってください」とアドバイスしています。
僕自身、中学時代から東大受験に備えて独学で勉強していた時期を通して、ノートらしいノートは取ったことがありません。
インプット効率最悪の「書く」という行為
思考が止まる“塗り絵”作業
詳しい説明は省きますが、「書く」は「喋る」の7分の1のスピードしかなく、「読む」の19分の1のスピードしかないため、情報を脳にインプットする手段としては効率が悪すぎるのです。
学校の授業で、先生が黒板に書いた内容を生徒がそっくりノートに書き写すというやり方は非効率です。「書く」ことは、内容をまったく理解していなくても、“塗り絵感覚”でできるからです。
さらに、手を動かして「書く」という行為によって思考が断絶してしまうこともあり、授業の内容に集中できなくなるというデメリットもあります。
最強の参考書は手元にある
「書く」の19倍速で脳に刻む
学校や塾の授業で記憶に刻みたい学びがあるとしても、それをノートに取る必要はない。そう僕は断言します。
なぜなら教科書や参考書のほうがよほど端的にまとめてあり、それを理解が深まるまで何度でも黙って読み返せば済む話だからです。録音や録画が許される授業なら、それを何度も聞き返す・見返すという方法だってあり得ます。
仮にたった一度しか読み返せないなら、僕でもノートを取るでしょう。でも、教科書も参考書も、書くことの19倍のスピードで何十回でも読み返せるのですから、ノートを取る意味はないと断言できるのです。
ベストセラーに潜む「美しき誤解」
彼らは「写して」いない、「再構築」している
かつて『東大合格生のノートはかならず美しい』という本がベストセラーになったことがあります。この本を読み、「東大合格生」が盛んにノートを取っていると思ったとしたら、それは美しき誤解かもしれません。
むしろ、授業中に先生が言ったことや板書をそのまま書くのではなく、自分の頭で考えて本当に必要な項目だけを整理できているからこそ、1つのまとまった作品としてノートに残っているというのが実情です。
東大合格生のノートが美しく見えるとしたら、異なる科目でも自分なりのフォーマットに即してまとめられており、なおかつ自分の言葉で再構築しているから。かなりレベルの高いノートの取り方ですし、そもそもそれを真似しなくてもいいのです。