偽装自慢、
7割が「身近にいる」

 ノースカロライナ大学のオーブル・セザーは、全米中から集めた646名(平均45.53歳)の人たちに、偽装自慢の事例をいくつか示し、「こういう人はあなたの身近にいますか?」と尋ねてみました。なお、セザーが示した事例は次のようなものでした。

「私のこと、モデルか何かだと勘違いする人が多くて困る」
(さりげなく美貌自慢)
「みんな私が団体の長になってほしいっていうんだ、信じられないよね」
(さりげなくリーダーシップを自慢)
「私、化粧をしていないのに、みんなどうして私だってわかるんだろう」
(スッピンでも美人であることを自慢)

 セザーの調査によりますと、70.1%が「こういう人が身近にいる」と答えました。偽装自慢をする人は、私たちの身の回りにも予想以上に多いのかもしれませんね。

 ただし、本人はうまく偽装しているつもりでも、結局は自慢に変わりありませんから、そういう話を聞かされる人には嫌われる、ということもセザーは確認しています。偽装自慢は、できるだけやらないほうが本当はよいのです。

.どれほど偽装しようとしても、「あっ、これは自慢だ!」ということは相手に筒抜けです。謙遜しているように見せて、本当は自慢したいのだというホンネは、聞いているほうには絶対にわかってしまうのです。

 偽装自慢をする人は、発言内容には気をつけているのかもしれません。しかし、そもそも相手に「仕事ができる」と思われたくて偽装自慢をすれば、相手は「こいつ、仕事ができると思われたいんだな」と思うわけです。結果として、相手に良い印象を与えることは絶対に不可能なのです。

 それに、対面の会話であれば、おごり高ぶったような自惚れの表情までは隠すことができません。そのため、聞かされるほうには相手が自慢していることも簡単に見抜けるのです。

AI偽装自慢する人の
残念すぎる思考グセ

 昔に比べると、現代人には、ナルシストが増えたという報告もあります。