幸せになるために、別れを決めたはずなのに、時間が経つと「やっぱり戻りたい」「あのとき別れなければ…」と後悔してしまう。気づけば、過去の恋に縛られて新しい恋に踏み出せない。そんな経験はないだろうか。恋愛に悩む人におすすめなのが『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著/藤田麗子訳)だ。本書に描かれている恋愛の痛みや別れのつらさに対して、多くの共感の声が寄せられている。本記事では、本書の中から「つらい失恋を最高の幸せにつなげる考え方」を紹介する。(構成:ダイヤモンド社・林えり)

つらい恋愛から学んだ大切なこと
失恋をした直後は、何もかもが色あせて見え、「あの人ともう一度やり直せたら……」と復縁を望んでしまうこともあります。けれど、その心の奥深くには「本当に愛しているのか」「ただ執着しているだけなのか」という葛藤が隠れているのです。
本書には、3年にわたる交際の末に、迷いと痛みを抱えながら別れを選んだ女性の体験談が紹介されています。そのエピソードを通じて、本書は私たちに3つの学びを示してくれます。
①「波長の合う人は必ずいる」
恋愛中は、相手との関係を良好に保つために、相手に合わせすぎてしまうことがあります。
・嫌われたくない気持ちが強すぎて、会いたくない日でも無理して予定を合わせてしまう
・相手の機嫌が悪いと「自分のせいかも」と思い込み、ご機嫌を取るような言動をしてしまう
・メールにすぐ返事をするために、仕事中でもスマホを手放せない
こんなふうに相手中心でいると、心がすり減ってしまいます。
もし、好きだけど一緒にいると疲れたり、ぶつかり合ってばかりいたりする場合は、もしかしたら「努力では乗り越えられない相性」なのかもしれません。
本書の中には、こんなメッセージがあります。
「世の中には自分と波長の合う人がたしかに存在する」
世の中には、努力しなくても、自然に考え方が重なり、居心地がよく、同じ方向へ進める相手は必ず存在します。そのことを忘れないことが大切です。
学び② 交際期間は“無駄”ではない
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より
「もう何年も付き合ってきたのに、ここで別れたら今までの時間が無駄になるんじゃないか」
そんなふうに思って、気持ちが冷めているのに関係を続けてしまうことはあります。
長く一緒にいるほど別れを決断するのは勇気がいるものです。
でも、別れは失敗ではありません。これまでの恋愛は、これから幸せに生きていくための大切な経験なるのです。
③ 「愛」か「執着」かを見極める
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より
気持ちは冷めているのに、「手放すのが怖い」「一人になるのが不安」で関係を続けてしまう。
気づけば、相手に執着するあまり自分をすり減らしている……そんな恋愛のパターンは少なくありません。
本当に大切に思い合えている関係なら、一緒にいること自体が安心や喜びにつながります。
でも、「別れられないから続けている」だけの関係は、ただの執着になりやすく、お互いを苦しめてしまうもの。
それが「愛」なのか「執着」なのかを見つめ直すことが、次の一歩を踏み出すカギになります。
「これまでの時間」よりも、「これからの時間」が大切
別れはとてもつらいものです。立ち直るのにも時間がかかります。
でも、別れは終わりではなく、新しい幸せへの始まりです。
本書にはこう綴られています。
「交際してきた時間よりもこれから幸せになるべき自分の時間のほうが大切だ」
そう信じて歩き出せば、あなたの人生は必ず次のステージへ進んでいけるはずです。
(本稿は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』を元に作成しました)